Last modified: Fri Sep 22 11:42:50 2000 +0900 (JST)
「日本語の」情報は、全領域に渡って足りない。
以下では「日本語の」情報について詳細を示す。
絶対量が少ない。
BUGTRAQ (securityfocus.com) のような、「ここだけ見ていればほぼ ok」という場所がない。
すごく手間がかかる。
open な議論がされにくい?
アングラで流れているものが表に出てこない?
よくて web 掲示。mail で速やかに push してくれるところはほとんどない。
登録ユーザにすら何の連絡もしない商用
(パッケージ、シェアウェア) ソフトは非常に多い。
例外: マイクロソフト、FreeBSD 友の会
(これらも登録者のみだが……)
セキュリティ fix を含んでいる場合でも、それを明記しない場合が多い。 詳細まで記述している例はわずか。
BUGTRAQ だといろいろなベンダーの fix 情報も流れてくるが、 fix 情報を BUGTRAQ-JP や fw-* に自主的に流している日本のソフトベンダーはまったく存在しないようだ。 非常に残念。
「日本語化」 に伴う時差のために、英語オリジナル版への fix と日本語版 fix との間に数ヶ月の時差が生じるのはよくある。 半年とか 1 年とかいう例もありがち。
US で well-known になってしまった脆弱性に対する攻撃を行う 「日米時差攻撃」が、ほとんどの領域で有効。
マイクロソフト製品の場合、お金をかけて「プレミアサポート」を適用すれば、正式公開よりも早く fix を手にすることができるらしい。 しかし、そこまでしても US のふつうの人より遅いわけで……。 日本語版 fix (と言わず、全言語版 fix) も用意できてから公開するようにはできないのか。
このような時差が生じていることを公開している日本のソフトベンダーは非常にまれ。
例外: マイクロソフト
マイクロソフトでさえ、ある OS fix されていないものの一覧をわかりやすく示すようなことはしていない。
→ 何が fix されていて何が fix されていないのか、わかりにくい。
UNIX OS では、ほとんどの場合「英語版」「日本語版」の区別なく fix を適用可能である。 また適用不可な場合でも、source があれば自力で fix あるいは第三者の fix が利用できる場面が多数ある。 よって、この問題は発生しにくい。
Windows でも、 Windows 2000 英語版では問題なく日本語処理も可能だ。 このため、少なくとも Internet server としての運用においては英語版 OS を利用することが望ましい。
……ということを、メディアやマイクロソフト自身ももっと大きく示すべきだと思う。
MacOS X は原則として「英語版」「日本語版」の区別がなくなるようだ。
一般ユーザにとって最も重要と思われる、
ブラウザセキュリティや
e-mail セキュリティに関するしっかりした howto 情報は驚くほど少ない。
→ 雑誌に期待したいところだが、無理か……
Windows 2000 系雑誌 (Windows 2000 World, 日経 Windows 2000)
のセキュリティ情報の充実ぶりに比べると、UNIX/Linux 系の雑誌の情報のなさが目立つ。
→ UNIX なら安全だとでも思っているのか?
変化が激しいため、ようやくドキュメントができてきたらもはや役に立たない場合も散見される。
→ 英語と戦うしかないか……
メンテナンス不能となりつつある。
→ 一人でやるには量が多すぎる
なんとか分散管理したい。
→ やるやついるのかね? 技術的には CVS + XML?
ある程度の知識がないとやれない。
→ ZDNet, CNET, WIRED 等の翻訳記事には間違いが散見される